悪業を消散さす良法は、陰徳即ち報酬を望まぬ布施だと言う。もし布施をなすため何物も無い、あるいは事情が許さぬ場合には他人の施しなすを見て随喜せよ。随喜とは、人が彼に対してよい事をなさると随順して、心から喜ぶことである。その随喜の功徳は布施の功徳に勝れりと、古い経本に説かれています。
布施の功徳は長者の万灯より、貧者の一灯の因縁の如くで、布施の種類や多少によるものでなく、布施にこもる誠意に存することを言うもので、見栄や義理やでもてなす山海の珍味より誠こめた番茶一杯に、どれだけ有難味を感じる事でしょう。
(上巻188頁、昭和45年、Copyright © 2004 公益財団法人日本心霊科学協会