吉田綾霊談集(44)

吉田綾霊談集

世は無常、苦と楽との異なる状態が現われますが、その時その与えられた自分の務めに感謝して、全力を尽くす時、魂は、最も速やかに向上進化いたします。


調和なくして物の栄えがありましょうや、不調和あらば、必ず事破れて成功いたしません。
静かに反省する事を、常に忘れぬ様に心掛けましょう。


歓びとは、霊的なもので、生命そのものが本来あるべき所、すなわち守護の霊と結び、スクスク伸びた時に感じるものであります。


人生の真の歓びは、自分のした事が、人の役に立った時で、その人の魂は一段と向上進化するからであります。その魂の向上進化、つまり魂の浄化を遂げるに従って、その生活の場が変わるものであります。


地獄、極楽は何も死んでからだけではなく、生きながら地獄の苦しみをしている期間があります。魂の浄化の場として、苦しみに因って魂が浄化される期間と、歓び、つまり休養の期間とがあり、従って生活の場が異なってきます。


地上の生活は魂を磨く学校であり、その魂の錬成の期間を人は苦と言い、ちょっと金回りが良く、家族が順調な時は、「自分は幸せだ、運が良い」と申して、足が地につかない愚者もいます。


世は無常、良い時もあれば、悪い時もあるものです。だから面白い生き甲斐があるのでありましょう。
人間は誰でも博打根性があるから面白いので、苦と楽とを博打している様だとも言えましょう。
(上巻357~358頁、昭和50年、Copyright © 2004 公益財団法人日本心霊科学協会

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